私に婚約破棄しようとしてきた王子が、階段から落ちて意識不明になりました【コミカライズ決定】
「……とりあえず、どうしてこうなったのか調べないといけないわね。体に戻ったら意識が戻るのかもしれないし急がないと。王宮の図書室に行って……」
「……俺の容体は確認に行かないんだな」
「え?」
拗ねたような声に驚き顔を上げると、フェリクスがジロッと私を睨んだ。
「お前は昔からそうだったよな。俺が高熱で倒れても、見舞いに来るのはドロテだけ。お前は一度も見舞いに来たことがなかった」
「何を……」
「本当に冷たい女だよ、お前は」
はあ!?
見舞いに来なかった……って、それはあなたが私だけ部屋に入れてくれなかったからじゃない!!