嘘はやがて、花を咲かせる。
選挙
生徒会役員選挙の時期が来た。
私と香織は、それぞれ会長と副会長に立候補した。
「しかし…意外だったね」
「うん」
生徒会を放棄した今年度メンバーの2年生2人は、予想に反して選挙に立候補しなかった。
それ以外に立候補者も現れず。
まさかの、今回は信任投票だ。
「良かったと思うよ。確実に2人が当選すれば、次年度の生徒会は確実に良くなる」
「うん。そう思う。特に渡里ちゃん。あなたはやり手だから」
星乃部長と澤村副部長は微笑みながら親指を立てた。
優しい…このお2人は優しすぎるよ…。
「良い先輩に出会えて良かったです…」
「何それ、こっちのセリフだよ。素晴らしい後輩の応援責任者が出来ること、光栄に思う」
部活後のコンピュータ室。
信任投票と言えど、やるべきことはやらなければならない。
4人で残って、選挙ポスターの作成などを行っていた。