生徒会長は、エイプリルフールの日付を知らない。
4月1日、誰もが知るエイプリルフール。

校庭では桜の花びらが、ひらひらりと落ちる、春という季節。

そんな日に、朝8時半に空き教室まで来てほしいと言われ、呼び出しをされた。

天才美少女と言われる、そしてあの誰もが憧れを持つ沙織先輩に。

教室の扉を締めると、俺は話し始めた。

「なんですか沙織先輩」


俺と沙織先輩は、同じ生徒会の役員だ。

それも、俺は書記、沙織先輩は、生徒会長だ。

saori「亮くん。あのね、私と付き合ってください」


あー、今日は、4月1日。
エイプリルフールだからって、試してるんだろ俺のこと。




< 1 / 6 >

この作品をシェア

pagetop