この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている

「……なんて。
　そうだと思ってたけどな」


　あ。
　気付いていた、凪紗は。

　凪紗の表情(かお)は。
　している、ニヤリと。


「気付いてたのか？」


　凪紗の言葉に。
　けっこう冷静な様子の空澄(あすみ)。


「私だけじゃないぜ。
　なぁ、心詞(みこと)、響基」


　凪紗はそう言い。
　見る、心詞と響基の方を。


「そうなのか？」


　空澄も。
　見る、心詞と響基の方を。


　心詞と響基は。
　頷く、「うん」と。


「空澄の態度がわかりやすいんだよ。
　それに、お前ら、朝焼け見てたとき、
　後ろの方でイチャついてただろ」


　イチャついて、って‼

　凪紗の言葉。
　ストレート過ぎるっ‼


「まぁ、特に自分の気持ちを隠してないからな」


　慌てている、心の中で。

　そんな私とは正反対で。
　空澄は。
　している、ケロッと。