この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている
「いただきます」
部屋にある五人用の丸テーブル。
そのテーブルに。
みんなで囲んで。
食べている、料理を。
美味しい、ものすごく。
その美味しさに。
感動した。
「そうだ、
明日、食後のデザートに
作ったクッキーを持ってきてやるよ」
食べている、料理を。
みんなで楽しく話をしながら。
そのとき。
そう言った、神倉さんが。
満面の笑みで。
「本当に食えるのか、それ」
那覇。
疑っている、かなり。
「おい、那覇、何言ってるんだよ、
食えるに決まってるだろ」
「まさか俺たちが神倉のクッキーの毒味第一号か?」
「あぁっ、なんだよそれ。
那覇、お前、ケンカ売ってんのか」
熱くなっている、かなり。
神倉さんが。
確かに。
無理もない、そうなってしまうのも。
「ケンカなんか売ってねぇよ」
そんなときでも。
至って冷静、那覇は。
「神倉さんのクッキー、
楽しみにしているね」
グッドタイミング。
舞い降りた、女神の佐穂さん。
佐穂さんの笑顔。
本当に神。
「おう、楽しみに待っててくれ」
よかった。
神倉さん。
取り戻した、機嫌を。