この青く澄んだ世界は希望の酸素で満ちている
酸素と二酸化炭素
空と帰り道
現実の世界に戻り。
「また今夜」
私たち五人はそう言い合って。
帰って行く、それぞれの家に。
「彩珠」
そのとき。
呼んだ、空澄が。
私のことを。
『彩珠』
呼ばれる、空澄から。
下の名前で。
そのことは。
まだ慣れない、やっぱり。
……というか。
なんだか照れくさい。
そんな気持ちになる。
「方向、同じだよな。
途中まで一緒に帰ろう」
空澄の言葉に。
「うん」
そう返事をした。