狂愛〜虎を照らす月〜
9〜深月side〜
「、、、月。深月、、深月。」


「んー」


「起きろ」


「ん、、、岳」


岳に起こされ、重たい瞼をなんとかこじ開ける。

「おはよう」

岳が優しく微笑む。

寝起きは特に、岳の色気がダダ漏れだ。

「おはよう岳。、、、って夜じゃん!」

あ、そっか。
結婚する事になって、抱き合ってそのまま寝たんだった。


「風呂。はいるぞ」


「うん」


「湯船入りたいか?」


「え?何で?」


「シャワーだけでいいなら、部屋についてるから」


「はい?」


「あっち」

そう言って、岳は部屋の奥を指差す。

嘘でしょ?
部屋に個人用のシャワーついてんの?


「ちなみにトイレもある」


「すごいね、、、」


「んで、どうする?」


「んー。でも、一緒に入りたい」


「ははは。俺もだ。大浴場いこう」

ふふ。岳もだったんだ。

「うん!」

グゥー


「あ」

お腹が鳴ってしまった。


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