狂愛〜虎を照らす月〜
いつの間にか、2人とも裸になっていた。



岳が、自分の腕を噛んでいる。
こんな時でも、なんとか抑えてるんだ。


私を壊さないように。

なけなしの理性をかき集めて、、


耐えている。


「岳ッ、、血が出ちゃう、、
我慢しな、、いで。私を、、噛んで」



そう言えば、本物の獣のように私の首に噛みついてきた。


い、痛い、、ッ


岳が突き上げる刺激をダイレクトに感じながら、あちこち噛みつかれる。

快感と痛みの狭間で、岳から与えられる刺激に私までおかしくなってしまいそう。


岳は、私と結婚した事でこの何もない部屋で自分を隔離し、我慢する事を選んだ。


いくらだって、これまでそうしてきたように、他の女の人を抱く事も出来たのに。


私1人じゃ耐えられないって言われた。
って事は、何人もの人が相手をしていたという事。


でも岳は、そうしなかった。
私を、選んだ。
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