狂愛〜虎を照らす月〜
俺は西の榊(さかき)に連絡をとる。
「おい。俺の嫁が連れ去られた。たぶんお前んとこのギャングごっこしてる奴らだ。沿岸の倉庫だ」
「クソっ!俺たちも頭いてぇんだ。ギリギリのところで、東に逃げるんだよ。悪いな。すぐにこちらも向かう。」
「管轄外だが、暴れるぞ」
「ああ。俺が許可する。」
そして電話を切った。
協定を結んでいるとも知らずに、東と西をぶつけようって魂胆だな。
その手には乗らねえ。
俺の深月にちょっとでも手だしてみろ。
八つ裂きにしてやる。
どうか無事でいてくれ、、、
また組員から連絡が入る。
「若!ビルはやはり囮でした!繁と月島んとこの透が薬品を嗅がされたのか気を失ってます!姐さんの靴と下着を持ってました!」
「わかった。」
クソッ!
どういう事だ?
靴はともかく、下着も!?
繁に持たせたのか!?
脱がされたって事だよな。
深月!!