狂愛〜虎を照らす月〜
部屋につき、眠る深月をゆっくりとベッドに下ろす。


深月、、、。


俺は、またあの時のように無駄にアドレナリンが出てるのがわかった。


クソッ

いっそのこと戻って、暴れてしまいたい。

ダメだ。
深月が目を覚ました時、一緒にいてやりたい。
笑顔で、もう大丈夫だと言ってやりたい。


なんとか、感情を抑えるように、タバコに火をつける。


ライターを持つ手が心なしか震えている。


クソッ


グシャっと残りのタバコを握りつぶしてしまった。


落ち着け。
深月は、帰ってきたんだから。


ハァ


深月をまた撫でる。



ふぅーと顔を横にして煙をはいた。



大丈夫だ。

大丈夫。


深月の頭に手を添えたまま下を向き、自分に言い聞かせる。


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