狂愛〜虎を照らす月〜
ヘソのピアスをなぞる。
腰のタトゥーにヘソにピアスか。
「んんー」
湯船に浸かってれば、深月が意識を取り戻したようだ。
「んな!?な!?えーーーー!?キャー!!」
「叫ぶなうるせぇ」
ドタドタドタドタ!!
ほら。叫ぶから。
アイツらが来たじゃねぇか。
深月の裸を見られる。
「あけんな。大丈夫だから」
「へ?へい。失礼しました」
組員が返事をする。
深月は、それは驚いた顔をしている。
俺の上から飛び降りて、はじに寄って身体を手で隠して縮こまってる。
そんなに威嚇するような顔はないだろ。
「おい」
「はい」
「身体、大丈夫か?」
俺はとりあえず聞く。
「え?」
そう言ったあと、深月はボッと分かりやすく顔を真っ赤にした。
「だ、大丈夫、、、」
「そうか」
ならいいんだ。
もう抜けたみたいだな。
俺は安心する。
意外と普段の声は低いんだな。