狂愛〜虎を照らす月〜
そうこうしているうちに、濱田組に着いた。


「んじゃ、健闘を祈る」

なんて声をかけられ、車から降りて、家に入る。



はぁ、、、、。
疲れた。


身体がダルいな、やっぱり。
あの外人め。
ふざけんな本当に。


「ただいまー」


「お嬢。おかえりなせぃ」
組員が数人で迎えてくれた。


玄関に入って、掛け軸に目が止まる。


やっぱり同じだ。


岳さんが、龍虎会トップの進藤組の若頭。
た、確かに凄いオーラだった。
と思う。


「私、もう少し寝るから、起こさないで」

そう言って部屋に入ってベッドにダイブした。


岳さん、、、。どうか忘れて下さい。
あんなのは私じゃないんです。

と心の中で訴えた。


催淫剤を飲まされたとは言っても、いつまでその効果があったのか、もはや、わからない。

もう、どこからどこまでが現実だったのかも。


はぁ。えらいこっちゃ。
< 46 / 301 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop