狂愛〜虎を照らす月〜
「繁。お風呂」

「はい。もう準備できてます」

私は扉を開けて廊下にでた。

繁は見た目はかなりインテリっぽい。
でも、タンクトップから出てる両腕がカラフルで、繁もこの世界の人間なんだと嫌でもわかる。

「ありがとう」

私はそう言って、長い廊下を渡ってお風呂に向かった。

はぁー。最高。
きもちー。


「お嬢。時間が」

「はいはい。今行きますって」

繁は細かいんだよな本当に。

「それじゃ、俺は廊下に出てますんで」

「今あがるね」

ザバっと勢いよく湯船から上がった。

携帯の時間を確認すれば、ギリギリだった。


「ヤバ」


バタバタと既に繁が用意した服に着替えていく。

えー、今日これ?
まぁ、いっか。


繁が用意したのは、いつもの下着とベージュのシフォンシャツに、ホワイトのワイドパンツだった。

今日はスカートの気分だったんだけどな。


なんて思いながらも、そのまま服を着た。
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