狂愛〜虎を照らす月〜
着替え終わった所で、声がかけられる。

「お嬢。よろしいですか?」

「うん。いいよ」

すると繁が、当たり前みたいに脱衣所に入ってきてドライヤーを手に取り髪を乾かしていく。

私はその間に、スキンケアを済ませて、メイクもしていく。

白めの肌に、黒目がちな大きな目。
鼻もツンと鼻筋が通っている。
口は、口角が少し上がっていて上唇の中心がプクっとでてる。

パパにあんまり似なくてよかった。
でも、薄めの眉だけはパパに似た。
パパめ。

兄達も、私もみんな顔がそっくりだ。
眉だけはパパ。
あ、でも兄達は肌色は褐色気味で、身長も高いから、そこもパパ似か。

パパの遺伝子も、せめてこのへんは!って思ったのかもしれない。

< 6 / 301 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop