狂愛〜虎を照らす月〜
「あーあはははは」

とりあえず渇いた笑いを披露した。

「ったくよ。まず、いい。朔。出せ」

「ほーい」

ほーい?
若頭に向かって側近の返事がほーい?


「ああ。朔も、俺の弟だ。今はプライベートだから。気にすんな」
戸惑う私に気づいた岳さんが、補足してくれた。


私はなるほど!!とコクコク頷いた。


「それから、処分なんてしない。いいな?」


「え?でも、、んじゃ何しに来たの?」


「、、、。飯食いにだ」


「なんで?」


「なんで?なんでだっていいだろ。」


「え?意味わかんない」


前の2人を見れば、私達の会話を聞いて肩を揺らしながら笑いを堪えているようだ。

それに岳さんが気づいた。


岳さんが、前の座席を組んでる足でコンとつついた。


「ダハハハハ!!わりー兄貴。深月ちゃん面白すぎる」
陸さんが吹き出した。


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