狂愛〜虎を照らす月〜
「本当に!?」
深月が俺を見る。


「ああ。まだまだ食えるな」
そう言って、一口でバクッといくらの軍艦を食べた。


「す、すご、、、」


「ほれ、見てないでお前も食え。好きなの頼んでいいから」


「うん!ありがとう!岳」


ドクン



っは。
なんだよコレ。

名前、初めて呼ばれただけだぞ。


俺は、何事も無かったようにまた食べ始めた。


ははは。


うめぇ。
大将。

惚れた女と食う飯はよ。


大将をチラッとみれば、少し驚いた顔して、フッと笑った。


陸も朔も同じく驚いた顔をしたが、俺を見て、表情を戻した。


岳と呼べとは言ったが急に呼び捨てかよ。
ったく。
さすがだよな。
肝が座ってるというかなんというか。
んとに。


他の女だったら、即効であいつらが外に引き摺り出してただろうな。
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