パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 父親ということがわかるのか、自分を思っていてくれることが子供に伝わるのかはわからない。

 そんな弥生に、恭弥さんは少し緊張したようすで手を伸ばす。
「はーい」

 そこに弥生が勢いよく飛び込んでいった。ギュッと弥生を抱きしめる恭弥さんは目を閉じて泣きそうな表情をしていた。

「弥生。いい名前だな」
 そして小さく弥生の名前を呼んだ。そんな恭弥さんと弥生を母と私はただ黙ってみていた。

「上がってもらえ」
いつからそれを見ていたのかわからないが、階段の中腹に立っていた父が静かに声を発した。

それから弥生はリビングの自分のおもちゃコーナーで遊びつつ、恭弥さんのところにおもちゃを持ってきたりする。
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