パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
「それぐらいいいんじゃない? 咲良。それで様子を見たら?」
ギュッと手を握りしめて考える。週末だけ三人で過ごす。でも、ここまで彼に言わせておいて、自分にも非があるのに拒否はできない。
「わかりました」
そう答えた私に、母は明るく彼に問いかける。
「恭弥君、このあと予定は?」
「いえ、とくにはありません」
姿勢を正したままの恭弥さんに、母はいつも通り穏やかな笑みでポンと肩を叩く。
「もう、かしこまらなくていいのよ。さあ、さあ、ご飯食べていって。咲良も手伝いなさい」
明るい母に感謝しつつ、チラリと彼に視線を向ければ「ありがとうございます」と頭を下げていた。