パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 消えて? そんなことどうやって。

「そんなことできない――」
 意味がわからず私が声を上げた時には、後ろから数人のサングラスを賭け、ブラックスーツの男たちがなだれ込んでくる。

「これから、恭弥を説得するわ。きっとわかってくれる」
 そう言って立ち上がる彼女に、私は男たちに腕をとられながら叫ぶ。

「弥生はどうなるの!」
「ああ、あの隠し子? どうしようかしら。男の子なら跡取りにできたのに。本当に使えないわね。私は体形が崩れるから産みたくないのに」

 勝手すぎる彼女の暴言に、私は怒りがこみ上げる。
「そんなこと絶対にさせない。弥生は私の子よ。絶対に絶対に奪わせない!」

「うるさい!」
 それと同時に頬が熱いと感じた後、痛みが襲った。

 そこでようやく平手打ちにされたことに気づいた。
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