パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
ヒーロー Side
「さやか!」
「あら、恭弥」
咲良を迎えに行った俺は、姿なくそこに残された彼女の靴に何かがあったとすぐに悟った。
しかし、どこに。そこに現れた彼女。今までのことからも疑うには十分だった。
披露宴会場はあったフロアは、まだ招待客などがいて賑わっている。
芸能人でもあるさやかに、チラチラと視線を向けているがそれでも俺は彼女に近づく。
クスっと何を考えているか読めない表情のさやかに、俺は詰め寄る。
「咲良を知らないか?」
「知らないわ。どうして私が?」
不敵な笑みを浮かべた彼女に、絶対に知っていると直感が言っている。こんなタイミングでこの場所にさやかがいることなどあるはずがない。
「私がここにいることが不思議って顔ね」