パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~



「大丈夫だと思うよ。弥生は恭弥さんがかわいがってくれてるもん」
「え? それだけで?」

 確かに根拠になっているかと問われたら疑問は残るが、母の感というのだろうか。

 私にはその自信があった。弥生は大丈夫。

「ねえ、今からそんなに弥生のことを心配してたら、お嫁になんていかせられなんじゃない? あっ、まずは彼氏か」

「嫁? 彼氏?」

 軽い気持ちで聞いたのだが、その夜、恭弥さんは眠りにつくまで、弥生の彼氏は認めない、とか、結婚するならこういう人、そんなことを話していた。

 恭弥さんも眠りについた後、私は弥生に語り掛ける。

「パパもママも弥生が大好きだからね」

 そんな少し心配な毎日を送っていたのだが、臨月に入ったころ、私は切迫流産の可能性があるということで、入院になってしまった。

 実家から母が来てくれているし、お義母様たちもいるし、弥生を見てくれる人はいるのだが、病院の中で安静にしていると、つい弥生が泣いていないかと心配になる。

 恭弥さんには、この間、大丈夫と自信をもっていっていたのに、いざ、初めて弥生と離れると、心配で仕方がない。

 陣痛がきたら、すぐに行けるようにと。家から近いベリが丘の中にあるセントBC総合病院に通っていたのだが、予想に反して計画的な入院になってしまってはそれも無意味だったかもしれない。
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