パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 兄の奥さんも今妊娠中で、夕飯はうちで食べて行っていることもあり、そうお願いすれば「もちろんよー」と手を振ってくれる。

「弥生、行ってくるねー」

「あーい」
 私は部屋着のロングワンピースにサンダルを履いただけの適当な服装で、近くの商店街へと向かう。

 海沿いの道は風が心地よくて、オレンジ色に沈む夕日を見ながら歩く。
 この二年いろいろなことがあって、辛いこともたくさんあったが今はこうして穏やかな気持ちでいられるなんて思っていなかった。

 少し感傷的な気持ちになってしまい足を止めて海をみていると、後ろで車が止まった気がした。
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