パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 都内の一等地、白い壁に囲まれた一軒家に着くと、俺はインターフォンを押す。

『はい』

 すぐに聞こえた女性の声に、俺は一瞬躊躇するも「恭弥です。弟に会いに来ました」そう告げる。

「少しお待ちください」
 その声がして、少しして目の前の茶色の扉が開いた。
「兄貴……」

 二年ぶりに会う弟は穏やかな表情をしていて、しばらくお互い無言の時間が過ぎた。

「元樹、入ってもらったら?」

 後ろから肩までのまっすぐなブラウンの髪の、女性が立っていた。ホワイトのワンピース姿の女性の声に、元樹は少しの無言のあと俺を家に促す。
 
元樹は自分の会社を立ち上げ、順調だと聞いてる。デザインで賞もとり忙しそうだとは聞いていた。
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