パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 広いリビングはモダンなつくりで、作りつけられた棚には写真が飾られている。そのどれにも幸せそうなふたりの写真。

「はじめまして。花恋といいます」
 芯の強そうな彼女に、俺は頭を下げた。結婚を控えた彼女の前で、元樹の昔の話をするのをためらっていると、何かを感じたのか花恋さんは「少し買い物いってくるわ」そう言ってリビングを出て行った。

「いきなりどうしたんだ?」

昔のような怒りは元樹から感じられず、少し俺とどう向き合うべきかを思案しているようにも見えた。

そんな元樹に、俺はプライドもかなぐり捨てて頭を下げる。

「元樹、二年前のことを教えてくれ。俺はどこで間違えてた?」

「は?」
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