パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 初めて友人たちと彼の実家に遊びに行ったときは、度肝を抜かれたものだ。高級住宅街の中でも、一際目を引く豪邸。

 しかし、本人は至って普通の感覚を持っていて、御曹司ということを言われなければ気づかない気さくな男性だ。
 高校も一般的な私立高校で、彼が御曹司だということは実家に行くまで知らなかった。

『どうしてこんな普通の高校にいたの?』そう聞いた時には、なぜか悲しそうな表情をしたことを今でも覚えている。

 しかし、そんな彼はやはりパーティーの女性の視線を一心に集めていて、世界が違う人だと改めて感じてしまう。

「そうだけど、やっぱり帰ろうかな……」

「いいの? せっかく兄貴に会えるのに」

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