パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 それにしてもどうして今、私のことを彼が調べる気になったのか……。
 解らないことだらけだが、これから大きくなる弥生のために、自分の気持ちはいったん置いておいて、父親はいた方がいいのだろうか。

 いやまたすぐにいなくなる可能性もあるのだし、やはりこのまま会わない方がいいのではないか、コロコロと考えが変わる自分に嫌気がさす。

 なかなか眠れないまま、私は少しずつ明るくなる空を見つめていた。

 なんの解決もしないまま、彼が挨拶をしに来る日は刻々と近づいてくる。

「どうしたいのよ、私は」
「マーマ?」

 呟いてしまった私を、弥生が不思議そうに見つめる。
 今は一緒にシンデレラの本を読んでいる途中だ。
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