パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
「理由はいろいろあって、私もどうするべきかわからないんだけど、弥生がいることを知ったみたいで。そして会いにきたの」
「まさか、この間の夜の相手って……」

 今さらごまかせないと私は小さく頷いた。しばらくの無言の後、父の「認めない」その声が小さく聞こえて私は父を見た。

「なんだ、二年も放置しておいて、今更挨拶なんて、俺は認めない」

 今まで声を荒げたところなど聞いたことがない父の初めて見る怒りに、私は泣きたくなる。
 
 きちんと話さなければいけないのだろうが、本当にいろいろなことがありすぎて、どう説明すればいいかもわからない。

 でも、あの日自分の行動が招いたことだと涙を耐える。
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