パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 裏口はわかりづらいため、私はすぐに外へ出る。そうすれば恭弥さんは落ち着いたネイビーのスーツにネクタイ姿だった。


「マーマー」

しばらくなんと言っていいかわからず、彼を見つめていた私だったが、家の中から弥生の声が聞こえてきて、驚いて玄関の方向に視線を向けた。

「あの子ったら階段ひとりで降りちゃったのかな」
 確かにひとりで階段を降りることはもうできるが、まだまだ危なっかしい。そして私が慌てていて、階段の子供用の柵を開けっ放しにしていたことを思い出す。

 恭弥さんそっちのけで駆け出し、玄関を開ければ案の定弥生は玄関に立っていた。
「弥生、ひとりでおりちゃったの? すごいけど危ないよ」
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