泣き虫の凛ちゃんがヤクザになっていた
後日談 後編
深夜零時前、私はリビングのソファに座りながら、スマホで漫画を読んでいる。
凛ちゃんの帰りを待っているのだが、流石にウトウトし始めたので、先に寝てしまおうか考えていた。
すると、丁度その時凛ちゃんが帰ってきた。
「おかえりー」
私は上半身を後ろに向けて、出入り口の前にいる凛ちゃんへ向かって言った。
凛ちゃんは返事の代わりに、「うーん」と低い唸り声を上げる。
相当酔っているのか、少しフラフラとした足取りでキッチンへ向かう。そして、凛ちゃんはコップに水道水を注いで一気に飲み干した。
凛ちゃんはコップ片手に、下を向いたまま固まる。
「そっとしておいたほうがいいかな？」と思って、私は再びスマホの画面に視線を戻す。
すると、凛ちゃんはいきなり後ろから私に覆い被さってきた。
「わっ！？びっくりした」
私は突然のことで飛び退きそうになった。
凛ちゃんは酒の匂いを漂わせながら、背後から私を抱きしめ、私の肩口に顔を埋めて「うーん」と唸る。
初めて見る凛ちゃんの姿に、私は驚いて「どうしたの？」と尋ねる。
凛ちゃんの身体は酒で火照って熱い。
すると、凛ちゃんは少し顔を上げて、今度は私の首筋に鼻先を擦り付けてきた。
「……いい匂いする」
凛ちゃんはぼんやりとした口調で言う。
「お、お風呂入ったからかなぁ？」
いつものぶっきらぼうな凛ちゃんとは違って、甘えるような仕草を見せる彼に、私は思わずドキドキする。
凛ちゃんは酔っぱらうと、こんなふうになるのか。
すると、凛ちゃんは私の首筋に舌を這わせてきた。
「――ひゃっ！？」
私は思わず身体を震わせる。
凛ちゃんは続けざまに、私の首筋を何度も舐めたり、口付けたり、甘噛みしたりする。
「んっ、……ぁ、りん、ちゃ……」
凛ちゃんは私の反応を見て上機嫌になったのか、「ふふっ」と笑う。
「かわいいな」
突然、凛ちゃんは私の耳元でそう囁いた。
「――へっ！？か、かわ……」
初めて凛ちゃんに「可愛い」と言われたため、私は驚くと同時に、心拍数が急激に上がって顔が熱くなる。
凛ちゃんはそのまま私の耳を舐め、服の上から両手で胸を揉み始めた。
私の脳内に水音が反響し、思わずクラクラとする。
気づくと、凛ちゃんは私のパジャマのボタンを外し始めていた。
私は「待って」と言って、凛ちゃんの手を掴んだ。
「ベッドが、いい……」
私の言葉を聞いて、凛ちゃんは一瞬困ったような顔をする。
しかし、すぐに私を抱きかかえて、寝室へ移動した。
私をベッドの上に下ろし、凛ちゃんは馬乗りになって、再び私の服に手を掛ける。
私も凛ちゃんのジャケットを脱がして、ワイシャツのボタンを一つずつ外していく。
――凛ちゃんの愛人が弁当屋の女店長だって。
すると、私はなぜか昼間の和住さんの言葉を突然思い出した。
顔が赤くなり、ぼんやりと虚ろな目をしている凛ちゃんを見て、私は「今の状態の凛ちゃんになら訊いてもいいかな」と思った。
「ねえ、凛ちゃん……。凛ちゃんにとって、私って『愛人』なの？」
少し浮かせた私の背中とシーツの隙間に手を差し込んで、ブラジャーのホックを外している凛ちゃんに問いかけてみた。
すると、凛ちゃんは一瞬手を止めた。
「……何だよ、急に」
凛ちゃんはため息を吐く。
私は「嫌なことを訊いてしまったかな？」と思って、取り繕おうとした。
すると、凛ちゃんは真剣な表情で、私の顔を覗き込む。
「幸希にとって、『肩書き』はそんなに重要なのか？」
「えっ？」
私は予想外の返答に驚いた。
「俺が幸希に心底惚れてるってだけじゃダメか？」
凛ちゃんは不安げな表情を見せる。
「俺は……、こんなんだから、『普通』の恋人にはなれねぇ。周りの人間に俺のこと紹介できないだろうし、俺が行ける場所も限られてる。結婚だって、お前に迷惑が掛かるから、ちゃんと籍入れてやれない……。ヤクザの女だから、『愛人』だって揶揄されるかもしれない……。だから、幸希にはいろいろ我慢させることになると思う……」
凛ちゃんは消え入りそうな声で呟きながら、私を抱きしめた。
その腕は力強いはずなのに、どこか弱々しさを感じる。
「でも、俺は幸希のことが好きだから……。お前が一番大事だから……。時間は掛かるかもしれねぇけど、ちゃんと足洗うつもりだ。そしたら、俺と一緒になってくれ……」
凛ちゃんは夢見心地な様子で話す。
あまりにもぼんやりとした口調だったので、私はプロポーズに近い言葉を言われたと気づくのに時間が掛かった。
どうやら私が気づいていなかっただけで、凛ちゃんもいろいろと気にしていたようだ。
ヤクザと交際することがどれだけ大変なことか、今の私にはよく分からない。
凛ちゃんの言う通り、私はいろいろと我慢することになるのだろう。
実際、反田組の組員の間では、私は「愛人」と呼ばれている。
だけど、そんなことは些細なことなのかもしれない。
凛ちゃんがそばにいてくれて、私を愛してくれているのならば、それで十分だ。
「うん、私、待ってるからね」
私は凛ちゃんの背中を優しくさすった。
凛ちゃんはムクリと起き上がると、熱を帯びた表情で私を見つめる。
「幸希、好きだ……」
凛ちゃんは私と唇を合わせ、優しくねっとりと舌を絡める。
そして、彼の指は、再び艶めかしく私の身体を這い始めた。
凛ちゃんの唇が徐々に下りていき、私の乳首を啄むと同時に、彼の指が私の性器に触れた。
「すっげぇ濡れてる」
凛ちゃんはゆっくりと愛撫する。
「んっ……、や、ぁ……」
私は無意識のうちに腰を揺らしていた。
凛ちゃんは胸の突起を舌先で転がしながら、ゆっくりと指を挿入する。
凛ちゃんが指を動かすと、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が室内に響いた。
私は二つ同時に敏感なところを刺激されて、身体がビクビクと跳ねる。
「あっ、り、ちゃ……、だめ……、ぅっ、イ……ッ」
私は襲い掛かってきた甘い快感に、身体を仰け反らせて果てた。
凛ちゃんはいつものように、サイドテーブルの引き出しから避妊具を取り出して、自身のそそり立ったモノに着けた。
そして、横たわっていた私の身体をゆっくりと抱き起す。
「俺に跨れ」
私は言われた通り、座った状態の凛ちゃんの上に跨る。
「自分で挿れてみろ」
私はゆっくりと腰を下ろした。
「ぁ、……あぁ――ッ」
奥まで挿れると、下腹部から鋭い快感が全身に広がった。
私は凛ちゃんの両肩に手を置いて、ゆらゆらと前後に腰を振る。
その一方で、凛ちゃんは後ろに手をついてジーッと私を観察している。
いつもならこの体位の時、凛ちゃんも一緒に腰を動かしてくれるのに、今日は全く動こうとしない。
私は快楽を求めて腰をグリグリと擦り付けるように動かすが、私一人では上手くいかない。
「……っ、りん、ちゃんも、動いてよぉ……」
私がたまらず懇願すると、凛ちゃんはとろんとした表情で「んー？」と言って、私の頭を優しく撫でた。
「そ、そうじゃなくって……」
「ははっ、ごめんごめん」
すると、凛ちゃんは両手で私の尻たぶを掴んで、思いっきり下から突き上げた。
「あ――ッ」
突然全身に電流が走り、目の前で火花が弾けた。
「頑張って腰振ってるお前が可愛くて見惚れてた」
凛ちゃんは耳元でそう囁く。
荒い吐息が私の耳を刺激した。
酔っぱらった状態の凛ちゃんの言葉はとても甘ったるくて、私はむず痒く感じる。
いつもの凛ちゃんなら、こんなセリフは恥ずかしがって言ってくれない。
凛ちゃんは私の腰に手を回すと、ナカをかき混ぜるようにゆっくりと腰を動かし、時折下から突き上げた。
先端が奥を擦り、同時に凛ちゃんの性器の付け根が陰核を刺激する。
気持ちいいところばかり刺激され、凛ちゃんが動くたびに私の身体は跳ねた。
「あぁ、んっ……、ぅ、そこぉ……」
私は凛ちゃんの肩に両腕を回し、彼に強請るように腰を振る。
「幸希、こっち向け。キスしながら奥突かれるの好きだろ？」
「……ぅ、ん、すきぃ……」
「ははっ、ほんと素直で可愛いなぁ、お前は……」
凛ちゃんは私の唇にむしゃぶりつく。
それと同時に、凛ちゃんの腰の動きも激しくなり、何度も奥を突き上げる。
荒々しい息遣いの音、唾液が絡み合う音、肌がぶつかり合う音、ベッドが軋む音――。
それらが私の脳内に反響して、クラクラと眩暈がする。
凛ちゃんに唇を貪られ、性器の内側も外側も刺激されて、何度も果ててしまう。
私が果てるたびに、凛ちゃんの行為は激しくなっていく。
何度果てても終わらない快楽の波に、私は「気持ちいい」ということ以外考えられなくなった。
「んっ、ぁ、ダメだ、イく――」
凛ちゃんは繋がったまま私をシーツの上に押し倒し、私の上に覆い被さった。
そして、今まで我慢していた分を全て吐き出すかのように、激しく腰を打ち付けてきた。
「あぁっ、ひっ、ぅ……、あっ」
奥を突かれるたびに私は絶頂し、ナカが痙攣して凛ちゃんの性器を絞り上げようとする。
「あぁ――っ」
凛ちゃんは身体をぶるりと震わせて、欲望を吐き出した。
虚空を見つめるような目をした凛ちゃんは、そのままゆっくりと私の上に倒れ込んできた。
互いに汗ばんだ身体を抱きしめ、肩で息をする。
「ゆき……、ずっとおれの、そばにいてくれ……」
凛ちゃんは子供のような口調で、そう囁いた。
「うん、ずっと一緒にいるよ」
私は凛ちゃんの頭を優しく撫でた。
凛ちゃんの帰りを待っているのだが、流石にウトウトし始めたので、先に寝てしまおうか考えていた。
すると、丁度その時凛ちゃんが帰ってきた。
「おかえりー」
私は上半身を後ろに向けて、出入り口の前にいる凛ちゃんへ向かって言った。
凛ちゃんは返事の代わりに、「うーん」と低い唸り声を上げる。
相当酔っているのか、少しフラフラとした足取りでキッチンへ向かう。そして、凛ちゃんはコップに水道水を注いで一気に飲み干した。
凛ちゃんはコップ片手に、下を向いたまま固まる。
「そっとしておいたほうがいいかな？」と思って、私は再びスマホの画面に視線を戻す。
すると、凛ちゃんはいきなり後ろから私に覆い被さってきた。
「わっ！？びっくりした」
私は突然のことで飛び退きそうになった。
凛ちゃんは酒の匂いを漂わせながら、背後から私を抱きしめ、私の肩口に顔を埋めて「うーん」と唸る。
初めて見る凛ちゃんの姿に、私は驚いて「どうしたの？」と尋ねる。
凛ちゃんの身体は酒で火照って熱い。
すると、凛ちゃんは少し顔を上げて、今度は私の首筋に鼻先を擦り付けてきた。
「……いい匂いする」
凛ちゃんはぼんやりとした口調で言う。
「お、お風呂入ったからかなぁ？」
いつものぶっきらぼうな凛ちゃんとは違って、甘えるような仕草を見せる彼に、私は思わずドキドキする。
凛ちゃんは酔っぱらうと、こんなふうになるのか。
すると、凛ちゃんは私の首筋に舌を這わせてきた。
「――ひゃっ！？」
私は思わず身体を震わせる。
凛ちゃんは続けざまに、私の首筋を何度も舐めたり、口付けたり、甘噛みしたりする。
「んっ、……ぁ、りん、ちゃ……」
凛ちゃんは私の反応を見て上機嫌になったのか、「ふふっ」と笑う。
「かわいいな」
突然、凛ちゃんは私の耳元でそう囁いた。
「――へっ！？か、かわ……」
初めて凛ちゃんに「可愛い」と言われたため、私は驚くと同時に、心拍数が急激に上がって顔が熱くなる。
凛ちゃんはそのまま私の耳を舐め、服の上から両手で胸を揉み始めた。
私の脳内に水音が反響し、思わずクラクラとする。
気づくと、凛ちゃんは私のパジャマのボタンを外し始めていた。
私は「待って」と言って、凛ちゃんの手を掴んだ。
「ベッドが、いい……」
私の言葉を聞いて、凛ちゃんは一瞬困ったような顔をする。
しかし、すぐに私を抱きかかえて、寝室へ移動した。
私をベッドの上に下ろし、凛ちゃんは馬乗りになって、再び私の服に手を掛ける。
私も凛ちゃんのジャケットを脱がして、ワイシャツのボタンを一つずつ外していく。
――凛ちゃんの愛人が弁当屋の女店長だって。
すると、私はなぜか昼間の和住さんの言葉を突然思い出した。
顔が赤くなり、ぼんやりと虚ろな目をしている凛ちゃんを見て、私は「今の状態の凛ちゃんになら訊いてもいいかな」と思った。
「ねえ、凛ちゃん……。凛ちゃんにとって、私って『愛人』なの？」
少し浮かせた私の背中とシーツの隙間に手を差し込んで、ブラジャーのホックを外している凛ちゃんに問いかけてみた。
すると、凛ちゃんは一瞬手を止めた。
「……何だよ、急に」
凛ちゃんはため息を吐く。
私は「嫌なことを訊いてしまったかな？」と思って、取り繕おうとした。
すると、凛ちゃんは真剣な表情で、私の顔を覗き込む。
「幸希にとって、『肩書き』はそんなに重要なのか？」
「えっ？」
私は予想外の返答に驚いた。
「俺が幸希に心底惚れてるってだけじゃダメか？」
凛ちゃんは不安げな表情を見せる。
「俺は……、こんなんだから、『普通』の恋人にはなれねぇ。周りの人間に俺のこと紹介できないだろうし、俺が行ける場所も限られてる。結婚だって、お前に迷惑が掛かるから、ちゃんと籍入れてやれない……。ヤクザの女だから、『愛人』だって揶揄されるかもしれない……。だから、幸希にはいろいろ我慢させることになると思う……」
凛ちゃんは消え入りそうな声で呟きながら、私を抱きしめた。
その腕は力強いはずなのに、どこか弱々しさを感じる。
「でも、俺は幸希のことが好きだから……。お前が一番大事だから……。時間は掛かるかもしれねぇけど、ちゃんと足洗うつもりだ。そしたら、俺と一緒になってくれ……」
凛ちゃんは夢見心地な様子で話す。
あまりにもぼんやりとした口調だったので、私はプロポーズに近い言葉を言われたと気づくのに時間が掛かった。
どうやら私が気づいていなかっただけで、凛ちゃんもいろいろと気にしていたようだ。
ヤクザと交際することがどれだけ大変なことか、今の私にはよく分からない。
凛ちゃんの言う通り、私はいろいろと我慢することになるのだろう。
実際、反田組の組員の間では、私は「愛人」と呼ばれている。
だけど、そんなことは些細なことなのかもしれない。
凛ちゃんがそばにいてくれて、私を愛してくれているのならば、それで十分だ。
「うん、私、待ってるからね」
私は凛ちゃんの背中を優しくさすった。
凛ちゃんはムクリと起き上がると、熱を帯びた表情で私を見つめる。
「幸希、好きだ……」
凛ちゃんは私と唇を合わせ、優しくねっとりと舌を絡める。
そして、彼の指は、再び艶めかしく私の身体を這い始めた。
凛ちゃんの唇が徐々に下りていき、私の乳首を啄むと同時に、彼の指が私の性器に触れた。
「すっげぇ濡れてる」
凛ちゃんはゆっくりと愛撫する。
「んっ……、や、ぁ……」
私は無意識のうちに腰を揺らしていた。
凛ちゃんは胸の突起を舌先で転がしながら、ゆっくりと指を挿入する。
凛ちゃんが指を動かすと、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が室内に響いた。
私は二つ同時に敏感なところを刺激されて、身体がビクビクと跳ねる。
「あっ、り、ちゃ……、だめ……、ぅっ、イ……ッ」
私は襲い掛かってきた甘い快感に、身体を仰け反らせて果てた。
凛ちゃんはいつものように、サイドテーブルの引き出しから避妊具を取り出して、自身のそそり立ったモノに着けた。
そして、横たわっていた私の身体をゆっくりと抱き起す。
「俺に跨れ」
私は言われた通り、座った状態の凛ちゃんの上に跨る。
「自分で挿れてみろ」
私はゆっくりと腰を下ろした。
「ぁ、……あぁ――ッ」
奥まで挿れると、下腹部から鋭い快感が全身に広がった。
私は凛ちゃんの両肩に手を置いて、ゆらゆらと前後に腰を振る。
その一方で、凛ちゃんは後ろに手をついてジーッと私を観察している。
いつもならこの体位の時、凛ちゃんも一緒に腰を動かしてくれるのに、今日は全く動こうとしない。
私は快楽を求めて腰をグリグリと擦り付けるように動かすが、私一人では上手くいかない。
「……っ、りん、ちゃんも、動いてよぉ……」
私がたまらず懇願すると、凛ちゃんはとろんとした表情で「んー？」と言って、私の頭を優しく撫でた。
「そ、そうじゃなくって……」
「ははっ、ごめんごめん」
すると、凛ちゃんは両手で私の尻たぶを掴んで、思いっきり下から突き上げた。
「あ――ッ」
突然全身に電流が走り、目の前で火花が弾けた。
「頑張って腰振ってるお前が可愛くて見惚れてた」
凛ちゃんは耳元でそう囁く。
荒い吐息が私の耳を刺激した。
酔っぱらった状態の凛ちゃんの言葉はとても甘ったるくて、私はむず痒く感じる。
いつもの凛ちゃんなら、こんなセリフは恥ずかしがって言ってくれない。
凛ちゃんは私の腰に手を回すと、ナカをかき混ぜるようにゆっくりと腰を動かし、時折下から突き上げた。
先端が奥を擦り、同時に凛ちゃんの性器の付け根が陰核を刺激する。
気持ちいいところばかり刺激され、凛ちゃんが動くたびに私の身体は跳ねた。
「あぁ、んっ……、ぅ、そこぉ……」
私は凛ちゃんの肩に両腕を回し、彼に強請るように腰を振る。
「幸希、こっち向け。キスしながら奥突かれるの好きだろ？」
「……ぅ、ん、すきぃ……」
「ははっ、ほんと素直で可愛いなぁ、お前は……」
凛ちゃんは私の唇にむしゃぶりつく。
それと同時に、凛ちゃんの腰の動きも激しくなり、何度も奥を突き上げる。
荒々しい息遣いの音、唾液が絡み合う音、肌がぶつかり合う音、ベッドが軋む音――。
それらが私の脳内に反響して、クラクラと眩暈がする。
凛ちゃんに唇を貪られ、性器の内側も外側も刺激されて、何度も果ててしまう。
私が果てるたびに、凛ちゃんの行為は激しくなっていく。
何度果てても終わらない快楽の波に、私は「気持ちいい」ということ以外考えられなくなった。
「んっ、ぁ、ダメだ、イく――」
凛ちゃんは繋がったまま私をシーツの上に押し倒し、私の上に覆い被さった。
そして、今まで我慢していた分を全て吐き出すかのように、激しく腰を打ち付けてきた。
「あぁっ、ひっ、ぅ……、あっ」
奥を突かれるたびに私は絶頂し、ナカが痙攣して凛ちゃんの性器を絞り上げようとする。
「あぁ――っ」
凛ちゃんは身体をぶるりと震わせて、欲望を吐き出した。
虚空を見つめるような目をした凛ちゃんは、そのままゆっくりと私の上に倒れ込んできた。
互いに汗ばんだ身体を抱きしめ、肩で息をする。
「ゆき……、ずっとおれの、そばにいてくれ……」
凛ちゃんは子供のような口調で、そう囁いた。
「うん、ずっと一緒にいるよ」
私は凛ちゃんの頭を優しく撫でた。
