君に、振り向いてほしいから
瑠花ちゃんは璃空さんたちを見送ると、僕たちを振り返った。

「私、Lucifer(ルシファー)の皆さんに力を借りたいな、と思っているのですが……。Luciferの総長さんと副総長さんはどなたですか?」

「……俺たちだ。俺がLuciferの総長、凪がLuciferの副総長だ。璃空さんは知ってたんだろ?」

「……え?」

瑠花ちゃんが不思議そうな表情をした。

てっきり、瑠花ちゃんも僕たちがLuciferの総長と副総長だって知ってると思ってたんだけど……。

知らなかったんだ……。

だったら、僕たちの『第二の目標』も知らないのかな?

僕たちの第一の目標は、この学園を守ること。
第二の目標は……伝説のグループcosmos(コスモス)を見つけること。

cosmosの総長のリル、副総長のアクアはすごく強いらしい。

噂では、狐の仮面をつけていると聞いた。

「……まあ良い。で、月紀と陽暉はどうするんだ?」

「俺達……は、瑠花の言うとおりにします」

波は苦笑すると、立ち上がって僕たちを見た。

「来い。お前らをLuciferに入れてやる」

「ありがとうございます。ですが、どちらに?」

「Luciferの集会所……生徒会寮だよ。うちの学校、風紀委員会と生徒会だけ寮が違うんだ」

不思議そうな表情をしつつも、瑠花ちゃんはすっと立ち上がった。

続いて、陽暉たちも立ち上がる。
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