君に、振り向いてほしいから
ちっちゃい……。次期queen候補っていうから、てっきり小6ぐらいかと思ってたのに……。

今私の目の前に座っている子達は、三人とも5歳くらいだ。

この子達が、次期queen候補?

「るみさん、ももか、春瀬(はるせ)ももか!」

「みゆき、冬崎(ふゆさき)みゆきだよ〜。みゆきってよんで〜」

「もみじ、秋坂(あきさか)もみじ」

ももかちゃんとみゆきちゃん、もみじちゃんかぁ。

可愛い名前。

三人を見てると、りみかを思い出すなぁ……。

私たちには、5歳の妹、りみかがいる。

りみかはまだここには来れないから、お父さんとお母さんと暮らしてる。

可愛いなぁ。

緩みきった私の顔を見て、璃空にいたちの顔がほころぶ。

「ねぇねぇ、るみちゃん。るみちゃんって、りみかちゃんのおねえちゃん?」

「うん、そうだよ。りみかとお友達?」

「うん。もみじたち、いっつもいっしょにあそんでんねん」

「みゆき、りみかちゃんのこと、やさしいからすき〜」

りみかと友達なんだ。

でも、りみかからはそんな話聞いていないような……。

もみじちゃんがqueenに駆け寄っていく。

ももかちゃんはななほちゃんの膝にちょこんと座り、満足そうに笑った。

みゆきちゃんもきょろきょろとあたりを見回し、私の膝の上に飛び乗った。

「あっ、こら、みゆき!勝手に乗ったら駄目でしょ」

怒ったようにqueenがみゆきちゃんに眉をひそめて見せた。

「大丈夫ですよ、queen。妹を見ているみたいで可愛いいです。あと、私のことは気軽に瑠水、とお呼びください」

「瑠水が良いなら良いのですが……」
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