センチメートル
高2の春
慎吾と付き合い始めて4ヶ月がたった。
慎吾は元々女癖が悪い。私はそんな慎吾が大嫌いだった。
甘い声でよってくる女子を、いいように利用していることがあったからだ。
だけど、 ある日の放課後。
慎吾が捨て犬を撫でながら優しい笑顔を向けているところを見て、好きになってしまった。
こんな少女漫画のようなキッカケ。
それでも、あんな優しい笑顔を見たのは、はじめてだったから。
いつも慎吾によってくる女子に向ける笑顔とは、違っていて、不覚にもその笑顔にドキッときてしまったのだ。
ダメもとで告白して、結果は
「いーよ」
そのときはすごくうれしかった。だけど、私と付き合ったのには、別の目的があった。
その目的を今日、しってしまいました。