センチメートル
「…バカヤロー」
慎吾に、そして自分に。
留まることをしらないこの涙。溢れ出てくる複雑な気持ち。だいたい、私みたいな女っ気のない子、慎吾が相手にする訳なかったんだ。慎吾の取り巻きにもよく言われた。
「あんたみたいな子、ただの遊びよ」
それより酷い。私はただ騙されて、利用されて。良いように使われていたのだから。
それに気づかないで、馬鹿で可哀想な私。
とぼとぼと家に帰った。
初めて部活をサボってしまった。部長に怒られるかな。
家に帰って、数時間眠った。ふと目を覚ますと
いくつかの着信。その中に広瀬くんからのメールがあった。
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09/XX/XX 21:36
from:広瀬 桔平
今日部活来なかったね
もしかしてサボり?(笑)
― END ―
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広瀬くんは私と同じ陸上部。慎吾とちがって広瀬くんはわりと真面目。
慎吾をすきになるまえから広瀬くんとはよく話していた。
広瀬くんは優しい。こんな人を好きになっていれば、つらい思いもしなかったのかな。
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09/XX/XX 22:54
To:皆川 紗央
サボりじゃないよ!
少し体調悪くて。
明日は行きます^^
― END ―
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それだけ送って、私はお風呂にはいるため浴室に向かった。
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