ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
2.独り占めさせて?
*****
「……何コレ……」
風呂からあがった私が見たものは、ダイニングテーブルだけでは飽きたらず、リビングにまで散らかったビール缶と酒のつまみの残骸だった。
ちょうどそれらを片付けていたらしい大地が、私を振り返る。
「あぁ、まいさん。ごめんね、すぐに片付けてしまうから。
……まいさんも、何か飲む?」
「───とりあえず、この《燃える粗大ゴミ》から片付けるの、手伝ってくれる?」
「粗大ゴミって、まいさん……」
大地が苦笑する。
手にしていた缶を置くと、ソファーの上でだらしなく寝入っている父さんの側に寄った。
「まぁ確かに、このままじゃ、お父さん、風邪をひいてしまうかもしれないしね」
父さんの身体を起こしながら、大地は自らの背に父さんを担ごうとする。
私は大地を手伝おうとして、思わず顔をしかめた。
「……あんたも、飲んだ?」
父さんだけが飲んだにしては、酒量が多いと思ったけど。
はたして、大地は困ったように笑った。
「うん、ちょっとだけ。断れなくて」
「断れなくてって、あんた。そんな意志の弱いことで、どうするのよ」
父さんの部屋の電気をつけながら、大地をたしなめた。
それこそ、社会人になった時、困るじゃないのよ。
「お父さん、すごく嬉しそうだったし。僕も、お父さんが喜んでくれるのが、すごく嬉しかったから」
「だからって……」
「……何コレ……」
風呂からあがった私が見たものは、ダイニングテーブルだけでは飽きたらず、リビングにまで散らかったビール缶と酒のつまみの残骸だった。
ちょうどそれらを片付けていたらしい大地が、私を振り返る。
「あぁ、まいさん。ごめんね、すぐに片付けてしまうから。
……まいさんも、何か飲む?」
「───とりあえず、この《燃える粗大ゴミ》から片付けるの、手伝ってくれる?」
「粗大ゴミって、まいさん……」
大地が苦笑する。
手にしていた缶を置くと、ソファーの上でだらしなく寝入っている父さんの側に寄った。
「まぁ確かに、このままじゃ、お父さん、風邪をひいてしまうかもしれないしね」
父さんの身体を起こしながら、大地は自らの背に父さんを担ごうとする。
私は大地を手伝おうとして、思わず顔をしかめた。
「……あんたも、飲んだ?」
父さんだけが飲んだにしては、酒量が多いと思ったけど。
はたして、大地は困ったように笑った。
「うん、ちょっとだけ。断れなくて」
「断れなくてって、あんた。そんな意志の弱いことで、どうするのよ」
父さんの部屋の電気をつけながら、大地をたしなめた。
それこそ、社会人になった時、困るじゃないのよ。
「お父さん、すごく嬉しそうだったし。僕も、お父さんが喜んでくれるのが、すごく嬉しかったから」
「だからって……」