ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
何が最悪って、大地の唇の感触があまりにも心地よくて、思わず応えてしまったってコト。
もう何年もキスなんかしてないのに、しっかり肉体(カラダ)が覚えているところが怖い。

それでなくとも、さっきまで持て余していた性的欲求は、まだ身体の奥でくすぶっていて。
拒むことをしらずに、身内の衝動があおられていくのが分かった。

「っ……は……、だ、いち……」
「何……? まいさん……?」

状況を楽しんでいるとしか思えない大地は、ふふっと笑って私の身体を抱き寄せた。
思わず理性を手放して身を任せたくなるくらい、大地の体温が気持ち良く感じられた。


かろうじて残っていた理性の欠片を拾い集めるようにして、ようやく口を開く。

「ちょっと……これは……マズイわよ……?
どう考えても……」

大地の腕の中にいるせいか、頼りない声での訴えしかでてこない。

近親相姦ってコトバが、頭の中でぐるぐると駆けめぐる。居心地の良さを感じている身体と相反して、めまいを起こしそうだった。

あぁ、どうしよう……。

「そう? 身体は、そうは言ってないみたいだけど」

図星をつかれて、羞恥(しゅうち)に頬が染まるのが分かった。

口先だけの抵抗だって、読まれてる。
呼吸が浅くなって、二の句が継げない。

「……意地悪なコト、言っちゃった……?」


笑い含みのささやきと共に、大地の手が、私のパジャマの上着の上で探るように動いた。

下着は、キャミソールしか付けていない。
ふくらみにたどり着いた手のひらが、薄い布地の上から、確かめるように優しく触れる。

指先に先端をキュッとつままれて、快感にあらがえずに、吐息を漏らしてしまう。
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