ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「今、ピアスつけてないみたいだから……さっき買ったヤツ、つけてみてもいいよね?」
仕事上、ピアスは厳禁となっている。外見的に好ましくないというより、異物混入の問題からなんだけど。
取り外しと保管が面倒で、仕事の行き帰りは、確かにピアスをつけてなかった。
おかげで、ピアスホールが縮んでしまったかも! と、焦ることが、年に数回、あったりもする……。
紙袋を開け、私の耳にピアスをはめようとする大地を、ムッとして見返した。
「あんた、何考えてんの?」
「え? ……やっぱり、自分で稼いだお金じゃないと、プレゼントしちゃ駄目かな?」
「そっちじゃないわよ! や、そっちもアレだけど、そうじゃなくて……あー、もうっ……!」
大地は、ふふっと笑った。私の耳たぶに触れて「動かないで」と、顔を近づけてくる。
息遣いが間近で感じられて、嫌でも昨夜のことが思いだされた。
───ピアスがひとつ、つく。
「僕は……まいさんのこと、考えているよ?」
身を起こして、大地は私を見た。
くもりのない瞳が一瞬だけ私を捕えて、ふたたび顔が近づく。もう片方の耳に、大地の手が伸びた。
「優しい笑顔と可愛い声で、お客さんには接しているのに、どうして僕には、ムッとした顔と恨みがましい低い声でしか、話してくれないのかなぁ……とか」
ピアスをつけながらのささやきが、嫌になるほど甘い声で。
くっ……、やっぱ昨日の夜、私の上にいたのはコイツじゃんかっ……!
仕事上、ピアスは厳禁となっている。外見的に好ましくないというより、異物混入の問題からなんだけど。
取り外しと保管が面倒で、仕事の行き帰りは、確かにピアスをつけてなかった。
おかげで、ピアスホールが縮んでしまったかも! と、焦ることが、年に数回、あったりもする……。
紙袋を開け、私の耳にピアスをはめようとする大地を、ムッとして見返した。
「あんた、何考えてんの?」
「え? ……やっぱり、自分で稼いだお金じゃないと、プレゼントしちゃ駄目かな?」
「そっちじゃないわよ! や、そっちもアレだけど、そうじゃなくて……あー、もうっ……!」
大地は、ふふっと笑った。私の耳たぶに触れて「動かないで」と、顔を近づけてくる。
息遣いが間近で感じられて、嫌でも昨夜のことが思いだされた。
───ピアスがひとつ、つく。
「僕は……まいさんのこと、考えているよ?」
身を起こして、大地は私を見た。
くもりのない瞳が一瞬だけ私を捕えて、ふたたび顔が近づく。もう片方の耳に、大地の手が伸びた。
「優しい笑顔と可愛い声で、お客さんには接しているのに、どうして僕には、ムッとした顔と恨みがましい低い声でしか、話してくれないのかなぁ……とか」
ピアスをつけながらのささやきが、嫌になるほど甘い声で。
くっ……、やっぱ昨日の夜、私の上にいたのはコイツじゃんかっ……!