ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
だけど大地は、私の言葉をやんわりと否定した。

「そうじゃなくて。傷ついている人間や、自分より弱い立場の人間には、手を差し伸べられる人だって、コト。
それが誰であれ、どんな状況であれ……ね」

軟膏を戻した薬箱を手に、大地は腰を上げた。
私は、複雑な心境をかかえながら、そんな大地を見上げる。

「だから僕は、まいさんが好きなんだ」

にっこり笑って告げられ、不覚にも、ときめいてしまった。……くそう。

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