ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「なんで? 男でも女でも、相手がいなくてエッチな気分になったら、自分でするんじゃないの?
……まぁ確かに、アレ見て全然驚かなかったって言ったら、嘘になるけど……」
「でしょう!?
一般的に女って、性欲なんてあんまり無いって思われてるじゃんか。アダルトビデオじゃあるまいし、みたいな?
私の周りだって、そういうコトしてる人の話、聞かないし。みんな、そういう欲求とは無縁そうな感じでさー。
だから、自分だけ、なんでこうなの? って、我に返ると恥ずかしくなるっていうか……。
それでも最近は割り切ってはいたけど、でも、やっぱりちょっとね……」
「あの……まいさん?
男と違って、女の人は、口にしないだけだと思うよ? それこそ、恥ずかしいって気持ちがあるからだと思うけど」
「そうなのかなー? そうだといいけど……」

納得いかないでいる私の額にかかった髪を、大地の指がかきあげた。

「……まいさんって、ホント可愛いね。僕よりずっと年上なのに、すれてないっていうか……時々、びっくりするよ」
「あんた、何言ってんの? これでも私、十年以上世間で()まれて、自分でもヤんなるくらい汚れてるんだからね!
そうでなきゃ、接客なんて、やってられないんだから」
「うん。解ってるよ。
……僕が言ってるのは、そういう部分じゃないんだけどね。まぁ、でも……それはおいといて。
僕にとってラッキーだったのは、まいさんが今、誰とも付き合ってなかったってコトかな? おかげで、隙をつけたし」

大地の言葉に、大きな溜息をついた。

「今思うと、スキだらけだった気がするけど……」
「あはは。……ホント、ラッキー」

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