ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!

2.それが、私にとっての好きってことだから

*****

手にしたグラスを落としそうになって、震えている自分に気がついた。
胃のあたりをさすって、どうにか平常心を保とうと、必死になった。

……でも、ダメだった。震えが止まらない。だって、そんな……!

大地は、動揺を隠しきれない私を見て、哀しそうに笑った。

「ごめんね。嫌な話、して。
どう話したらいいのか解らなくて黙ってたけど……あのまま、黙っていれば良かったのかな……」

私は自分を落ち着かせるように、深呼吸した。首を振って、大地をうながす。

()いたのは、私よ。……続けて」

グラスをトレイに戻し、大地に向き直った。

しばらくの間、大地は私を見つめ返していた。ふいに、根負けしたように、目を伏せて話しだした。

「……あの人は、僕をそういう対象として扱うようになってから、僕と積極的に出歩いて……恋人のように、振る舞っていたんだ。
それをクラスメイトに見られたりして……ママ活してるって、勘違いされたんだと思う。

でも……スマホ持たされたり、欲しい物買ってあげるって言われたり……。
あの人がしてくれたことって、僕とあの人に血の繋がりがなければ、そういうことだったのかもしれないけど。

『自分の母親と同じくらいの歳の女と付き合うなんて、お前、気持ち悪いよ』
って、面と向かって言われたりもしたよ。

……やっぱり、まいさんも……気持ち悪いって、思うよね?」
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