ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
過去が溶け出すアイスティー
1.この想いと、情熱の行く手
職種柄、日曜が休みということは少ないのだけど、その日、私は休みだった。
洗濯と掃除と、ちょっとした雑用
(お店の従業員に渡すシフト表の作成やら新作スイーツの手書きPOPの作成やらだ)
を片付けたら、お昼になっていた。
「初めてだね。家で、まいさんと、二人っきりのランチタイムなんて」
はいどうぞ、と、目の前に差し出されたのは、レタスとベーコンのチャーハンだ。
市販の中華スープと共に、大地が用意してくれた。
父さんは、接待ゴルフに行っていた。
「家事とお仕事は、ひと段落したんだよね? なら、午後からは、僕と遊んでくれる?」
「あんた、課題だされてるって、言ってなかった?」
「まいさんが家のこととかやっている間に、終わらせたよ。だから、いいでしょ?」
「いいけど……何したいの」
中華スープに口をつけ、ちらりと大地を見た。ふふっと大地が笑う。
「えっちなコト」
ぶっとスープを吹き出しかけて、大地をにらむ。
「昼間っからアホなこと言ってると、殴るわよっ」
「……冗談なのに。まいさん怖いよ」
「あんたが言うと、冗談に聞こえなくて、こっちが怖いっての!」
唇をとがらせて不満そうに私を見る大地に、負けずに言い返してやる。
食べ終えた皿を流し台に運びながら、大地がリビングの方を指差す。
「あれ。チェス」
つられて見ると、すでにチェス盤がテーブルの上にのっていた。
……もう、最初から言えってのよ。
洗濯と掃除と、ちょっとした雑用
(お店の従業員に渡すシフト表の作成やら新作スイーツの手書きPOPの作成やらだ)
を片付けたら、お昼になっていた。
「初めてだね。家で、まいさんと、二人っきりのランチタイムなんて」
はいどうぞ、と、目の前に差し出されたのは、レタスとベーコンのチャーハンだ。
市販の中華スープと共に、大地が用意してくれた。
父さんは、接待ゴルフに行っていた。
「家事とお仕事は、ひと段落したんだよね? なら、午後からは、僕と遊んでくれる?」
「あんた、課題だされてるって、言ってなかった?」
「まいさんが家のこととかやっている間に、終わらせたよ。だから、いいでしょ?」
「いいけど……何したいの」
中華スープに口をつけ、ちらりと大地を見た。ふふっと大地が笑う。
「えっちなコト」
ぶっとスープを吹き出しかけて、大地をにらむ。
「昼間っからアホなこと言ってると、殴るわよっ」
「……冗談なのに。まいさん怖いよ」
「あんたが言うと、冗談に聞こえなくて、こっちが怖いっての!」
唇をとがらせて不満そうに私を見る大地に、負けずに言い返してやる。
食べ終えた皿を流し台に運びながら、大地がリビングの方を指差す。
「あれ。チェス」
つられて見ると、すでにチェス盤がテーブルの上にのっていた。
……もう、最初から言えってのよ。