一途な後輩に、秘密に溺愛されてます。
「……いいなあ」
「え?」
私は、あんたが羨ましいよ。悧來。
「ーーっ、いった……」
余計なことを考えていたからかも。罰が当たった?
弓が腕に当たって、じわりと腕に血が滲む。
「あー……」
「っせんぱい腕見せて」
「っえ、いや、大丈夫だって」
「いいから」
パシッと手首を捕まれて、私の腕はされるがまま。
水で血を洗い流されて、包帯を巻いてもらった。
「全然これくらいの傷、大丈夫だったのに」
「センパイは無茶しすぎなんです」
「無茶なんてしてないわよ。普通に努力しているだけ」
「その“普通”が無茶って言うんです。先輩は頑張りすぎ」