一途な後輩に、秘密に溺愛されてます。


「じゃ、今日も頑張りますか」


「はい!」



生徒会の活動は、水曜日と金曜日の週二回。忙しい時は不定期で毎日、とかはあるけど基本的には決められた日で頑張っている。



「あ、そういえば恋奈先輩」


「なあに?」



手際よく西宮くんがいれてくれたカフェオレを手にとって休憩を挟みつつ、資料に目を通す。


なになに、部費の拡大……?



「彼氏と別れたって本当ですか?」


「ーーぶっ」



あ、危ない、真っ白の紙が茶色のに染まるところだった……。


急にぶっこんできたな、向葵ちゃん。



「こら、柳瀬。そういう超プライベートはぐいぐい聞くんじゃないの」


「……あ、すみません先輩……っ!」



成沢くんにチョップされて、しょんぼりしている彼女。


耳を下げた子犬に見えるから、こちらも反応に困る。



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