一途な後輩に、秘密に溺愛されてます。


「なんか、悧來くんが恋奈の手首つかんで何かしてたって言っててね。もう付き合ってるんじゃないかって」


「……ああー」


「ああー、じゃないよ!いつの間にそんな事になってたの……!?私に報告してよお……」



また泣き出しそうな声に戻って机に突っ伏した咲菜に、どう弁解しようか考える。


いやいや、弁解しようもなにも。



「私たち別に付き合ってないし……」


「はい!?」


「あそこでただ怪我しただけだし……」


「どういうこと!?悧來くんに襲われでもした!?」


「……なんでそうなる?」



なんで悧來が私を襲わないといけないんだ。


まず襲われる状況になっても一発殴ってるわ、私が。そしたら怪我するのは悧來だね。



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