一途な後輩に、秘密に溺愛されてます。
「どこかに私を理解してくれる人はいないの……」
「えーまだ言ってるの?」
「言うに決まってるでしょ」
ふてくされて、机に突っ伏した私の膨らんだ頬をえい、と突く私のクラスメイトでもある咲菜。部活でも教室でも毒舌が飛んでくるのだ。
「……てゆーかさあ良い物件ならもうとっくに見つかってるじゃん」
「え、誰!?」
そんな人が私の前にもう現れているの?
「悧來くんでしょ。顔よし、頭よし、運動神経もよし、加えて優しいし誰にでも分け隔てなく接する……まさに完璧じゃん?しかも恋奈の扱いもよく分かってるし」
悧來ー……。
「はあー……」
「なんでため息?」
「私、年下は嫌なの」
私を理解してくれるなら、そんな人へ喜んで彼女に立候補するだろう。
だけど、年下だけはダメなのだ。