日々も続けば恋となる。
結花side
彼氏の志優くんは、
人任せで、面倒くさがりで、
息をするように嘘をつく、ダメ人間。
他人に興味がなくて、
私のことも多分
そんな好きじゃないんだと思う。
でも……
「あ、これ。結花の好きな花じゃない?」
「わ、ほんとだ!……よく覚えてたね」
「んーなんか覚えてた」
ズルい。
いつも私の話、聞き流してるくせに、
そういうとこある。
志優くんの私に対する気持ちは、
まだ恋ではない。
だけど、こんな日々も続けば、
少しずつでも、
恋になっていくんじゃないかって
思ってた。
特別な存在に、なれると思ってた。
「志優くん、今日どこ行ってたの?
もう夜1時だよ。心配した。
連絡しても既読つかないし……」
「あーごめんごめん。友達と飲み行ってた」
「……それって、女の子?」
「なんで結花に言わなきゃなんねぇの」
「だって……」
志優くんがスマホで誰かと
楽しそうにやり取りしていたり、
帰ってくるのが遅かったり、
帰ってくると
知らない香水の匂いがしたり、
不安だらけなんだ。
不安で、不安で……。
「ていうか今日、
付き合って1年記念じゃね」
「……うん」
「明日どっか遊び行く?」
そう言って、
頭を撫でてくれる志優くん。
ズルい……。
ほんと、ずるいよ……。
嫌いになれないよ。
「行きたい」
「ん。どこ行くか決めといて」
「わかった。
……夜ご飯あるけど、いる?」
「一口だけもらっとくわ」
いらないって言ってよ。
もっと、酷いこと言ってよ。
もういっそ、嫌いになりたいのに。
好きは大きくなる一方だ。
彼氏の志優くんは、
人任せで、面倒くさがりで、
息をするように嘘をつく、ダメ人間。
他人に興味がなくて、
私のことも多分
そんな好きじゃないんだと思う。
でも……
「あ、これ。結花の好きな花じゃない?」
「わ、ほんとだ!……よく覚えてたね」
「んーなんか覚えてた」
ズルい。
いつも私の話、聞き流してるくせに、
そういうとこある。
志優くんの私に対する気持ちは、
まだ恋ではない。
だけど、こんな日々も続けば、
少しずつでも、
恋になっていくんじゃないかって
思ってた。
特別な存在に、なれると思ってた。
「志優くん、今日どこ行ってたの?
もう夜1時だよ。心配した。
連絡しても既読つかないし……」
「あーごめんごめん。友達と飲み行ってた」
「……それって、女の子?」
「なんで結花に言わなきゃなんねぇの」
「だって……」
志優くんがスマホで誰かと
楽しそうにやり取りしていたり、
帰ってくるのが遅かったり、
帰ってくると
知らない香水の匂いがしたり、
不安だらけなんだ。
不安で、不安で……。
「ていうか今日、
付き合って1年記念じゃね」
「……うん」
「明日どっか遊び行く?」
そう言って、
頭を撫でてくれる志優くん。
ズルい……。
ほんと、ずるいよ……。
嫌いになれないよ。
「行きたい」
「ん。どこ行くか決めといて」
「わかった。
……夜ご飯あるけど、いる?」
「一口だけもらっとくわ」
いらないって言ってよ。
もっと、酷いこと言ってよ。
もういっそ、嫌いになりたいのに。
好きは大きくなる一方だ。