イケメンカリスマ美容師の沼は思った以上に深そうです
三月中旬。もうすぐ桜が咲き始める季節。
土曜の午後に私、花咲 杷子は電車に乗って予約した美容院へと向かっていた。
駅から外に出ると、春なのに街を吹き抜けていく風はまだまだ冷たい。
大通りに面した一角に、茶色のウィンドウトリムが映える白い外壁のスタイリッシュなビルがあり、一階のテナントに美容院が入っている。
入口のドアに近づくにつれ、壁に書かれた【hair&eye サンドリヨン】という黒い文字がはっきりと浮きだつように見えた。
“サンドリヨン”はフランス語で“シンデレラ”。とても素敵な店名だ。
ここに通い始めたきっかけは、一年前に親友の凉々花に友達招待クーポンをもらったからなのだけれど、それからはずっと何度も来店している。
理由は単純だ。彼、折原 快永に会うため。
土曜の午後に私、花咲 杷子は電車に乗って予約した美容院へと向かっていた。
駅から外に出ると、春なのに街を吹き抜けていく風はまだまだ冷たい。
大通りに面した一角に、茶色のウィンドウトリムが映える白い外壁のスタイリッシュなビルがあり、一階のテナントに美容院が入っている。
入口のドアに近づくにつれ、壁に書かれた【hair&eye サンドリヨン】という黒い文字がはっきりと浮きだつように見えた。
“サンドリヨン”はフランス語で“シンデレラ”。とても素敵な店名だ。
ここに通い始めたきっかけは、一年前に親友の凉々花に友達招待クーポンをもらったからなのだけれど、それからはずっと何度も来店している。
理由は単純だ。彼、折原 快永に会うため。
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