4月1日、24時。
15:00
今日から15歳。
よく勘違いされるけど、学年で一番最初に誕生日を迎えたわけじゃない。
4月1日って、学年の一番最後の誕生日なんだよね。
ちょっとややこしいけど……
学年は4月1日に切り替わるけど、4月1日生まれは前の学年ってことになってる。
1月から3月に生まれた人と同じ、いわゆる早生まれってやつ。
つまりわたしは、今日から15歳で、今日から高校一年生。
***
15時。
「ゆーりちゃ〜ん」
ランチから帰ってきてコンビニに行こうとしていたところで、すぐ後ろのちょっと高い位置からの声。
いまだに慣れない大人の男の人みたいな低音ボイス。
それでいて、子どもみたいなふざけた呼び方。
振り返ったら、見上げるくらいの身長のパーカー姿の男子。
「臣」
わたしの顔を見た彼はニコッとうれしそうに笑う。
こういうところ、昔からずっと変わらない。
「エイプリルフールおめでとう」
「つまんないよ、それ。毎年毎年もうあきた」
「侑莉のそのイヤそうな顔が見たいんだもん」
そう言って笑う生意気な彼、身長が高くて声も低くて年上のお兄ちゃん……に、見えるけど、年下の幼なじみ白橋臣・14歳。
臣は毎年〝誕生日おめでとう〟って、絶対に素直に言わない。
よく勘違いされるけど、学年で一番最初に誕生日を迎えたわけじゃない。
4月1日って、学年の一番最後の誕生日なんだよね。
ちょっとややこしいけど……
学年は4月1日に切り替わるけど、4月1日生まれは前の学年ってことになってる。
1月から3月に生まれた人と同じ、いわゆる早生まれってやつ。
つまりわたしは、今日から15歳で、今日から高校一年生。
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15時。
「ゆーりちゃ〜ん」
ランチから帰ってきてコンビニに行こうとしていたところで、すぐ後ろのちょっと高い位置からの声。
いまだに慣れない大人の男の人みたいな低音ボイス。
それでいて、子どもみたいなふざけた呼び方。
振り返ったら、見上げるくらいの身長のパーカー姿の男子。
「臣」
わたしの顔を見た彼はニコッとうれしそうに笑う。
こういうところ、昔からずっと変わらない。
「エイプリルフールおめでとう」
「つまんないよ、それ。毎年毎年もうあきた」
「侑莉のそのイヤそうな顔が見たいんだもん」
そう言って笑う生意気な彼、身長が高くて声も低くて年上のお兄ちゃん……に、見えるけど、年下の幼なじみ白橋臣・14歳。
臣は毎年〝誕生日おめでとう〟って、絶対に素直に言わない。