妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
「どうしてこんなことするの。自分で朔也くんを選んだんでしょう? それなのにどうして今になって……」
「それはだって……だって、お姉ちゃんが幸せそうだったから」
理由になっていない答えに、円香は眉根を寄せながら聞き返す。
「何それ……どういうこと?」
「お姉ちゃん、きれいなワンピース着て、見たことないアクセサリー着けてた。彰史さんに優しくエスコートされて、お父さんたちにも笑顔で迎えられてて、すごく幸せそうだったんだもん」
すぐに誕生日のあの日のことを言っているのだと気づく。しかし、麗香がそれを知っているのはおかしい。
「……なんでそんなこと知ってるの?」
「見たから。私、見たの!」
「え?」
「お父さんたちに話があって、家に行ったら誰もいなくて。それで電話したらおじいちゃん家にいるって言うから行ったの。来るなって言われたけど、こっちは大変だったんだもん」
麗香がそこまで言ったところで、これまで黙っていた朔也が補足するように付け足してくる。
「たぶん僕と麗香ちゃんが喧嘩した日のことだと思います。家のこととか、子供のことで言い争って……そのとき麗香ちゃん、『実家に帰る』って言って、家を飛び出したから……」
麗香が両親に泣きつきに行った先で、偶然円香たちを見かけたということらしい。そんなニアミスをしているとはまったく気づかなかった。
だが、そのときのことと今回の話は関係がないだろうと円香は思う。円香の幸せは理由にはならない。
しかし、麗香は自分都合のとんでもない理由を語りだす。
「……私は追い返されたのに、お姉ちゃんだけずるいっ。せっかく朔也くんと結婚したのに、お姉ちゃんのときみたいに全然プレゼントくれないし、デートにも連れてってくれない。お姉ちゃんはいつも幸せそうなのにっ! 交換してよ」
ひどく自分勝手な言い分に円香の堪忍袋の緒もとうとう切れる。そんな理由で朔也との仲を引き裂かれ、さらには彰史との仲まで引き裂かれようとしていただなんて、許せるはずもない。
「それはだって……だって、お姉ちゃんが幸せそうだったから」
理由になっていない答えに、円香は眉根を寄せながら聞き返す。
「何それ……どういうこと?」
「お姉ちゃん、きれいなワンピース着て、見たことないアクセサリー着けてた。彰史さんに優しくエスコートされて、お父さんたちにも笑顔で迎えられてて、すごく幸せそうだったんだもん」
すぐに誕生日のあの日のことを言っているのだと気づく。しかし、麗香がそれを知っているのはおかしい。
「……なんでそんなこと知ってるの?」
「見たから。私、見たの!」
「え?」
「お父さんたちに話があって、家に行ったら誰もいなくて。それで電話したらおじいちゃん家にいるって言うから行ったの。来るなって言われたけど、こっちは大変だったんだもん」
麗香がそこまで言ったところで、これまで黙っていた朔也が補足するように付け足してくる。
「たぶん僕と麗香ちゃんが喧嘩した日のことだと思います。家のこととか、子供のことで言い争って……そのとき麗香ちゃん、『実家に帰る』って言って、家を飛び出したから……」
麗香が両親に泣きつきに行った先で、偶然円香たちを見かけたということらしい。そんなニアミスをしているとはまったく気づかなかった。
だが、そのときのことと今回の話は関係がないだろうと円香は思う。円香の幸せは理由にはならない。
しかし、麗香は自分都合のとんでもない理由を語りだす。
「……私は追い返されたのに、お姉ちゃんだけずるいっ。せっかく朔也くんと結婚したのに、お姉ちゃんのときみたいに全然プレゼントくれないし、デートにも連れてってくれない。お姉ちゃんはいつも幸せそうなのにっ! 交換してよ」
ひどく自分勝手な言い分に円香の堪忍袋の緒もとうとう切れる。そんな理由で朔也との仲を引き裂かれ、さらには彰史との仲まで引き裂かれようとしていただなんて、許せるはずもない。