妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
「あなたを会社へ呼んだ日の翌朝に断りのメールをもらったの」
「翌朝!?」
「俺は断ったと言っただろう?」
「あ……」

 確かに彰史は言っていた。しかし、それは円香が相川から事情を知らされる前の話で、二度目の誘いまで断っていたとは思っていなかった。

 どうやら彰史は円香が行動するよりも早くに断っていたらしい。

 だが、仮にそれが本当だとしても、彰史は最終的に円香からの提案を受け入れている。だからこそ、離婚するという話になっているのだ。それなのに、引き抜きの話を受けていないというのはおかしい。

 未だ状況が理解できず、疑問の表情を浮かべる円香に、状況を把握しているらしい相川が淡々と語っていく。
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