妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
 彰史に思いきり泣かせてもらった円香の心は随分と晴れやかになった。活力がみなぎり、日々の暮らしにも張りが出る。新しい人生と向き合いたいという気持ちまで生まれはじめた。

 彰史の妻として彼を支えるのは当然のこととして、それだけではなく、自分のやりたいことにもチャレンジしてみたいという意欲が湧き上がる。その気持ちは少しずつ明確になり、円香の中にとても小さな夢が生まれた。

 それは周囲からすれば、とてもささやかな夢かもしれない。だが、円香にとってはこれからの人生において大きな一歩となる夢である。

 その夢への想いを少しずつ膨らませていった円香は、とうとう彰史へ相談を持ちかけることに――円香が見つけた小さな夢を叶えるための相談を。
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